朝目覚めたときから、体がふるえて、熱が出る
この苦痛を、私の「ジゼルの物語」として 紡いでみる
そこで打ち砕かれるのは恋心ではなく、人の尊厳
ジゼルは命懸けだった
安心できる拠り所という人間の尊厳がかかったところを
たったひとりに委ねきっていた
雪の降る日に家を追い出され
そこで出会ったアルブレヒト
優しく私を歓迎してくれたようだった
この人は、私を人として大事にしてくれるかな?
周りに友人やご近所さんはわんさかいるけれど
家の壁の向こうで虐げられる私を知ろうとする人はいなくて
皆私を置いて去る
“People talking without speaking
People hearing without listening
People writing songs that voices never share
No one dare
Disturb the sound of silence”
- “The Sounds of Silence” Simon & Garfunkel
アルブレヒトには 私を一生の恋愛相手に選んでほしかったんじゃない
身分違いの世界へ 二度と会えないところへ
心の拠り所だと思っていた人が消えていってしまうことの
重みと衝撃
尊厳をかけてアルブレヒトのもとに走っていったら
以前のように抱きしめてくれた けれど
これは虚像だという現実が ものすごい鉄槌で
その一撃で心臓が止まった
死ぬつもりはなかったのにな
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